やってて良かったと思うお稽古ごと ピアノについて

 筆者は、4才になる前からオルガン教室に通い、2年ほどでピアノ教室へ移りました。
高校生くらいまでで、講師について練習するということは終了し、
すでに止めてから10年以上たちますが、いまだに簡単な曲であれば、弾くことができます。

そんな経験を持った筆者がピアノについて『これができるのはピアノのおかげだなぁ』
と思うことを3つに絞ってお伝えしていこうと思います。

 
 

指先の感覚が鋭い。手先が器用でパソコンのブラインドタッチが早い

 音楽に関係ないところから始まりましたが、やはり、日常生活で一番実感するのは、
こういうところです。両手を同時に動かすことが楽にできる。
パソコン入力の際、頭に浮かべた言葉をそのまま指の動きに変換できるのは、
ピアノの運指で、視線をスコア(楽譜)に固定したまま正確に鍵盤移動、音を奏でるという
一連の動作を幼い頃に身に着けていたからだと思います。

 また、キーボードの配置を覚えるのもとても速かったです。
頭の中の情報を指先に伝えるという脳の回路が、すでに出来上がっていたため
単純に指先に伝える内容を置き換えるだけと言う感覚です。

 さらには、音の微妙な違いを表現するためには、身体のボジショニングも重要で
姿勢をまっすぐに保つ習慣があったため、余計な力が入らずに長時間の作業も
比較的楽にできているようです。
その代り、子どもの頃は、お稽古の度に注意されていましたけどね。

 
 

図形の展開図が頭の中で描ける。空間認識能力が高い。

 音感というのは、密接に空間認識能力と結びついていると言われています。
音と言うのは、高低という音域だけではなく、大きさ、感情表現など、様々な感覚を養います。
同時に脳の前後左右などを間格差を感じる部分も鍛えられたのだと思います。

 実際に物理的な作業をしなくても、頭の中である程度の作業過程を済ませることができるので、
色々な手間を省くことができます。
 全てを頭の中で済ませることができるというわけではないのですが。。。

 
 

微妙な音の差を聞き分ける。人の感情や体調の変化に気づきやすい

 最後にようやく音に関することです。
車のエンジン音で、家族のものか?隣人のものか?を聞き分けることができます。
買い替えなどをしても車が変わっても、だいたい1週間もすれば、新しいエンジン音を記憶できます。
当時の飼い犬が、似たような間隔で、新車に吠えなくなったので、
『同じような感覚を持っているのだなぁ?』と、とても興味深かったです。
(犬の習性として、家族以外の車が敷地内に入ろうとすると吠えます)

 また、近しい人なら、電話越しでも聞き分けができます。あまり親しくなくても、
どことなくいつもと違う、または、声の変化が喉からきているのか?肺からきているのか?
の予測もある程度付きます。かといって、医療関係に従事しているわけではないので、
あまり能力を発揮する機会もないのですが。(笑)

 
 

ピアノを習って磨かれる能力は音楽以外にもあるけれども、一番大事なのは、本人の希望

 さて、いかがでしたでしょうか?
筆者は、絶対音感を身に着けていないので、複数の音が混ざる音楽を聞き分け
譜面に起こすというようなことはできないのですが、単純なメロディーラインなどの単音を聞き分け、
再現する程度のことはできます。

 音に敏感なため、人混みや大小、様々な音が混ざる空間は苦手ですが、
音楽を楽しむということでは、色々と恩恵を受けていると感じています。

 これから子どもさんに『何かお稽古ごとをさせようか?』と思われている
お父さん・お母さん方の参考になれば幸いです。

 しかし、一番大事なのは、個人の能力を伸ばしたり鍛えたりすることよりも、
本人が望むこと、楽しめることを増やすお手伝いをしてあげることだと思っています。
もし、子どもさんが音や音楽に興味を示しているのなら一度、ピアノレッスンの体験などに
連れて行ってあげてはいかがでしょうか?