繊細だから傷つきやすいわけじゃなく、自己否定するから繊細さが仇となる?

ネットで本屋で《繊細で傷つきやすいアナタへ》的な本を見かけると
つい『《繊細=傷つきやすい》ではないのになぁ?』と思って見てしまいます。

確かに、感度が人より高ければ、他の人がスルーできるところに引っかかります。
他の人が気づかない人の痛みに気付いたりします。また他人の些細な心の変化に敏感です。
しかし、《繊細さ》というのは、メモリの細かさだったり、捉える範囲だけのことです。
日々の出来事に《どういう意味合いを持たせるか?》は、その人の設定によって異なります。

《繊細だから傷つきやすい》というよりか、《繊細な人》が《自己否定》や
《マイナス思想》の傾向性が高い場合、起きたことをマイナスに判断し、傷ついたりします。

《繊細な人》が《自己肯定感》に溢れ、《プラス思考》の傾向が高ければ、
起きたことをプラスに判断し、喜びに感じます。

全ては、《幅》であり、片方だけが存在することはありえないのです。

 
 

HSPだからエンパスだから傷つくのは仕方ない?

エンパスに関しての関連記事は、こちら。
人に振り回されやすいHSP、エンパス体質の対策・対応法《基礎》

人に振り回されやすいHSP、エンパス体質の対策・対応法《基礎》

繊細だったり共感能力が高くて、人の感情の機微に敏感だったら、
もし、人が悲しんでいるのであれば、そこの焦点を当ててしまい、
自分も同じように痛みを感じてしまうことが多くなるかもしれません。
《痛み》を知っていれば知っているほど、その傾向は高くなるでしょう。

しかし、それとは逆の場合も当然のように存在しているので、
自分でなくとも、人が喜んでいるときに、そこに焦点を当てて、
自分のことのように喜びを感じることもできるのです。

物事は、常に一対です。
コインの裏表のように、片方の作用があれば逆側の作用もあります。
どちらに焦点を当てるか?は、その人次第でもあります。
また、本質的な話をすると『どちらも存在してプラスマイナス0(ゼロ』
で辻褄がピタリと合うのがこの世の道理です。

自分を《不幸》と捉える考え方をするのか?
《幸福》だと捉えるのか?
はたまた、《何もかもトータルで見ると平等。バランスがとれているもの》
と捉えるのかによって、日常生活に対する姿勢が変わってきます。
取り組み方が変わってきます。

ニュートラルな視点で捉える。
これが、実は一番重要なのです。

 
 

生きやすさを求めるなら。ボトムラインが、出来事の受け取り方を決める

自分を否定する考えが、意識的であろうと無意識的であろうと自分の中に存在していれば、
それを基準に身の回りにあるものの多くを《自分を否定する》方向に意味づけてしまいがちです。

人は、心の奥底にそれぞれ《自己に対する価値設定》をしています。
それに基づいて、日々の出来事をジャッジして、その設定を強化する思い込みを
更に増やしていっています。

ある人は、《自分は幸せである》や《生きていることは幸福である》などの
いわばプラス思考とも言われる《思い込み》のような設定をしています。
こういう人は、日常生活で起きることにプラスの意味づけをしたり、
プラスの意味を探したりするクセが身についています。

しかし、《自分は恵まれない》や《生きている価値がない人間》という
《思い込み》を持っていると、それを元に出来事をマイナスに判断します。
こういう人は、プラス思考の人とは全く逆のことをしてしまいます。

《出来事》というのは、それを受け取る人の心持によって、捉え方が変わります。
例えば、事故にあって大ケガをしたとしても『生きててよかった』と思う人もいれば、
『なぜ、自分だけこういう目にあうのか?』や『運が悪いからこういう目にあう』
と捉える人もいます。
起きたこと《事実》は、一つですが、捉え方《真実》は、人の数だけ存在します。

世の中は不思議なことに、フォーカス《焦点》を当てたものが拡大されて大きく見えます。
また、実際に、大きくなったりします。
最近よく耳にしだした《量子力学》は、こういう現象を研究していたりもします。

プラスな点を見つけられるのが上手な人は、プラスに着目し、自分の感情もプラスに保つ。
マイナスな点をみつけるのが上手な人は、マイナスに着目し、自分の感情もマイナスに保つ。

さて、ここで質問です。
もし二択だった場合、どちらでいたいですか?

 
 

生きづらい?繊細さは、アンテナの感度。何を受信するかは自分次第

人生万事塞翁が馬。ピンポイントでその出来事だけを切り取ってしまうと、
《悲しい出来事》かもしれません。しかし、人は瞬間瞬間を生きながら、
同時に、人生という時間軸の流れがある中で生きています。

もし、悲しさを感じるのであれば、それ以前に《人を大事にすることの重要性》
や、その逆の感情を味わったことがあるから、その《逆》の状態にあること
に気づくので、悲しくなるのです。

そしてその逆も然り、で《悲しみを知っているからこそ人を大事にすることができる》
とも言えます。

《自分は繊細である》と思うのであれば、そうでない人よりも
《どこにフォーカスを当てるか?》ということや、
《ボトムラインの設定がどういうものか?》ということに、
より興味や関心を持ち一つ一つクリアにしていけば、
生きづらさを感じる原因の解消につながるのではないでしょうか。

 
 

繊細さは、諸刃。捉え方次第で、プラスにもマイナスにも働くもの

自分の人生は自分のもの。
どういう設定をして、どういう生き方を選択するかは自分次第です。
しかし、ここには《それを選択する》という意思が必要です。

持って生まれた能力は、消えません。
自分の能力に振り回されるのではなく、活用することを学ぶ。楽しむ方法を知る。
そのことが選択の幅を広げてくれるのだと思います。

ご自身にとって、《より良い選択》が出来る状態でありますように。